ものづくりのタネ―想像力と創造力

ものづくりのタネ―想像力と創造力
  • 複雑な創造的思考への道のり

     1才になるまでは、赤ちゃんの思考は、五感、目にするもの、感じるものにつながった具体的なものです。
     認知心理学者のジーン ピアジェ氏はこれを「感覚運動的思考」と呼びます。

     赤ちゃんはある物体を手で握り、五感で感じようとします。見つめ、耳をすまし、触り、匂いを嗅ぎます。そして、たくさんの物を混ぜこぜにし、持ち上げ、投げるなどのさまざまな「実験」をします。

    1才になる頃には、想像力の最初のひらめき、ヒントが見られるようになります。
     想像力が現れはじめると物まねが始まります。最初は簡単なものから、電話で話す、髪をとくなど、自分のまわりで目にする具体的な行為を真似し始めます。
     物まねは次第に記号的な要素を含むようになります。がらがらのおもちゃが電話になり、木製スプーンンがヘアブラシになるのです。
     やがて、具体的な現実と自分自身を切り離して考えられるようになり、これまで現実に見たことや経験したことのないものなど、より複雑な状況を作り出すようになります。
     そのうち、他の子どもたちを物まねゲームに巻き込むようになり、より長く、より複雑化し、現実との関連性もなくなっていきます。

  • 想像的な遊びの大切さ

    想像的な遊びの大切さ

     親としては、お子様が多くの時間を、人形やクルマ、ヒーローものの人形で遊んでいると不安になるかもしれません。
     教育的なゲームの「真の」学習に、もっと多くの時間を費やしてほしいと思うかもしれません。

     学問的な達成が良しとされる競争的社会の要求に応えるという意味ではその不安も理解できますが、想像的な遊びをすることは、お子様の発達のあらゆる面においてとても重要です。

     想像力に富む遊びをたくさんすればするほど、思考も豊かになることが研究でわかっています。
     子供時代の想像力に富んだ遊びと、大人になって新しい状況に向き合う上での独創性、自発性、豊かな語彙、高い柔軟性とのあいだに関連性があることもわかっています。

     わたしたちは誰しもが潜在的に創造力を持っています。お子様には小さな頃から自由に世界を体験させ、発達段階に合った方法で世界を広げていけるようにするのが最善の方法です。
     2才になるまでに、お子様は自分の世界及び自身について知り、以降の人生を通して内なる世界や創造性を表現できる能力を身につけます。最初の2年が人の想像性や創造性の基盤となるのです。

  • 創造性は絵画や作曲など芸術表現に限りません。人は創造的な医者、創造的なエンジニア、創造的な裁判官になれるのです。
    想像力は、自分が選んだ道で成功するための秘訣なのです。

  • 共に成長する:親としての役割

    共に成長する:親としての役割

     創造的な環境とは、必ずしもクレヨン、大量の紙切れやのりなどがある状況を言うのではありません。
     創造性とは、創造的な取り組みを言うのではなく、生き方のひとつです。創造性とは、画家や音楽家など天賦の才を備えた人に限らず、すべての人にとって可能となる生き方なのです。
     ですから、創造性を育むには、適切な用具や課外活動といったこと以上に、生きるということを考えましょう。

     お子様は、ボウルを帽子のように頭に乗せたり、庭で見つけた枝を拾って犬の散歩をしている振りをすることで、創造性を見せてくれているのです。

     お子様が創造性を実行し、試し、表現できるような環境づくりをサポートしてあげましょう。創造的な心は、自由や喜びがあるところで育まれるのです。台所の床や洋服を散らかしているだけに見えるかもしれませんが、創造性を育む過程では完全な秩序は重要ではありません。

  • 創造的な遊びはお子様の通常の発達のあらゆる面において、とても重要です。
     想像力に富む遊びをたくさんすればするほど、思考も豊かになることが研究でわかっています。
     子供時代の想像力に富んだ遊びと、大人になって新しい状況に向き合う上での独創性、自発性、豊かな語彙、高い柔軟性とのあいだに関連性があることもわかっています。

  • 赤ちゃんの想像力と創造性を引き出す

    赤ちゃんの想像力と創造性を引き出す

     お子様が世界を知っていく上ではもちろん安全が第一で、最初から安心できるということが重要です。
     しかし、規制や指示は最小限に控えてください。

     指示が過ぎると、お子様の自発性を妨げ、創造力の本質的な要素である自信を詰んでしまいます。

     想像力に富むさまざまなゲームや創造的な表現を働きかける用具を用い、創造的な環境を整えてあげましょう。 台所用品、クルマ等のおもちゃ、その他、年齢に応じた創造的な用具です。
     この段階においては、結果よりもその過程が重要です。お子様自身の好きなやり方でやらせてあげましょう。手に握った道具を見て、他に何ができるか発見させてあげましょう。

     例えば、棒の上に輪っかを置き、次にそれを回し、やがて腕を通すと腕輪のように使えることに気づくでしょう。問題が起こったら、新たに違う解決方法を見出す時です。
     新しい解決策を自分で見つけさせてあげ、うまくいかないようならサポートしてあげましょう。